株式会社渡辺海苔店

部門紹介 Introduction of department

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渡辺海苔店は業務用海苔製品全てのニーズにお応えする海苔加工メーカーです

志津川第二工場/阿部弘喜

−−業務内容を教えてください。

第二工場における全般を任せてもらっています。第二工場は倉庫が広くて冷凍倉庫もありますので、原料管理をしっかりやって、どこに何があるか分かるように、必要なものをすぐに取り出せるようにしておきます。海苔の産地や等級は多種多様で、お客さまごとに決まった契約原料がありますので、どこにあるか把握しておけば作業の段取りがスムーズになりますから。

−−ほかにはどのような業務がありますか。

原料管理と連動して生産管理があります。オーダーを受けて作業日程を組み、焼きの4ラインとフィルム班に原料を振り分けます。それから設備管理ですね。機械が常にいい状態で回っていればいいんですけど、大なり小なり何かしら不具合は出てくるので、対処できるものは自分で対処します。この機械はここがいつもおかしくなるとか、そういうパターンも把握しています。

−−原料の選別にも携わっていらっしゃるのでしょうか。

そうですね。海苔の質や色、焼き色を元に原料を選別するのは重要な仕事で、微妙な判断が必要になります。「黒い」とか「青い」とかいろんな表現があるんですけど、それは感覚であって数値ではないんですよね。経験に基づく部分が大きくて、どうしてもマニュアル化できるものではない。そういう意味では長く勤めているパートさんの眼は非常に信用できるので、意見を聞いたりしながら、最終的には私が行います。

−−そんなにも海苔によって違いがあるのですか?

漁協で検査を受けているものなので、ある程度の品質は保たれてはいるんです。それは大前提。ただどうしても、生産者さんによって多少ムラはありますよね。性格なんでしょうけど、やや雑に感じる方もいたり、丁寧な方もいたり。海苔を見るとその人の性格が見えるといいますか、「この人はいつもいい海苔なんだよな」って嬉しくなることもありますね。

−−どういうものが「良い」海苔なのでしょうか。

それが一概には言えないんですよね。お寿司に使ったりおにぎりに使ったり、ほかにも家庭で食べる海苔やラーメンに入れる海苔や、用途・アイテムによって向き不向きがあるんです。柔らかくて歯切れのいい海苔がすべての用途に適しているかというと、そうでもない。また、作業している段階で細かな破損があったり、焼いてもきれいな焼き色が出なかったりと、さまざまなものがある中で、何を良品として扱うかという判断は非常に難しい。そこは現場ではなかなか決められない部分なので、そうした問い掛けに対して私が判断を下します。

−−そのほか、業務を円滑にするために心掛けていることを教えてください。

一つの仕事にはいろんな部署のあらゆる人が関わってきますので、最終的なゴールをみんなに分かってもらうということですね。例えばAというアイテムの注文が10ケース来たというのがみんな分かっていれば、それに合わせた動きができて、円滑に作業が進む。ですから、情報を止めずにみんなに周知することを心掛けています。

−−急なオーダーも発生するかと思いますが。

お客さまもなるべく余計な在庫は持ちたくないでしょうから、一度に多く注文するよりは、必要に応じて細かくということが多いです。場合によっては、「足りなくなったので明日ください ということもある。できる限りそのオーダーに対応するのですが、急きょ別のものをやらなくちゃいけないというのは、誰だって気持ち的にくたびれますよね。ですから、状況や理由をきちんと説明して、納得してやってもらう。みんなで作り上げるものですので、決してそこを端折ってはいけないんです。